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2022年09月08日

流動性知能|脳の衰えを止める3つのテクニック

年齢とともに、名前が思い出せなくなったり、新しいことの習得が難しくなってきたと感じてはいないでしょうか?

「若いころはもっと記憶力もよかったのに、、、」
「最先端のテクノロジーを使いこなすのが難しい、、、」

などといった悩みが、どんどん増えてきますよね。

それは「流動性知能」のせいかもしれません。

日常生活では、あまり使わない言葉なのでご存知ないかもしれませんが、
カンタンに言うと、「問題を解決したりする能力」のことです。

身近な言葉の中では、「IQ」に近い能力です。

この能力は、30歳にピークを迎えると、少しずつ低下していきます。

ですので、40代、50代と年齢を重ねるにつれて、
新しいことの習得が難しくなって、忘れっぽくなるのが正常な流れなのです。

しかし、資格取得のために勉強をしたり、定年退職後に時間ができたら取り組んでみたい
ものがあったりと、年齢に関わらず新しいことにチャレンジをしたいという方もいますよね。

結論から言うと、トレーニングをすることで流動性知能は鍛えることができます。

この記事では、流動性知能についての解説から、適切なトレーニング方法までを
マスターしていただけるように構成してあります。

仕事や勉強のパフォーマンスを上げたいという方はもちろん、物忘れの解消にも
つながりますので、5分だけお時間をください。

目次

1.流動性知能と結晶性知能
2.流動性知能の敵は、年齢を重ねること
3.流動性知能と関係のあるワーキングメモリって?
4.流動性知能を鍛える3つの方法
4.1Nバック課題でトレーニング
4.2いろんな人とランチに行く
4.3世界一の記憶術「場所法」をマスターする
5.まとめ

1.流動性知能と結晶性知能

流動性知能というのは、いろんな能力をまとめた言い方のことで、
具体的には、以下のような力のことです。

・論理的に考える力
・情報を処理する力
・新しい課題を解決する力
・計算する力

これらをまとめたものが、流動性知能と言われています。
全く同じではないのですが、いわゆる「IQ」と呼ばれている力と似ています。

その一方で、結晶性知能という力もあります。

・知識
・経験

などのどんどん蓄積されていく力のことをまとめたものです。

知識や経験は、年を重ねるほど増えていくため、20歳の時よりも、
50歳、60歳の方が増えていくということがわかっています。

記憶力チャンピオン
大野元郎さんのコメント

スポーツに例えると、
流動性知能は『体力』、結晶性知能は『技術』です。
どちらか一方だけ能力が高くてもあまり意味がありません!

2.流動性知能の敵は、年齢を重ねること

流動性知能は、30歳くらいをピークにして少しずつ低下していってしまいます。

つまり、新しいものを考えたり、習得するのは年齢とともに
少しずつ難しくなっていってしまうのです。

もし、昔と比べてアイデアが浮かばなかったり、
新しいことに取り組むのが難しいと感じているとしたら

それは、年齢を重ねるとともに脳の力が衰えてきてしまっているからなのです。

「歳をとるのは嫌だな」

と思われるかもしれませんが、先ほどお伝えした知識や経験を貯めていく、
結晶性知能は、年齢とともにどんどん鍛えられていることがわかっています。

経験や知識はすぐに身につけられるものではないので、
これを有効に活用することができれば、若い人たちにも負けないアイディアを創り出すことができます。

そのためには、流動性知能を鍛える必要があります。

なぜなら、解決したい問題を分析したり、適切な知識や経験を
引き出すために使うのは、流動性知能だからです。

脳は、筋トレをすると筋力がつくように、脳トレをすることで
パフォーマンス能力を上げることができます。

3.流動性知能と関係のあるワーキングメモリって?

人間の脳は、一度に考えることができる数が決まっていて、
3〜7個が平均的と言われています。

この一度に処理することのできる数は、ワーキングメモリと呼ばれています。

ワーキングメモリは、よく料理に例えられます。

まな板の大きさが、ワーキングメモリだとして下さい。

まな板が大きいほど、たくさんの材料をまな板の上に置くことができるので、
一気に材料を切ることができますよね。

その結果、短時間で料理を終わらせることができます。

逆に小さいと、一つの具材しか切ることが出来ないので、
料理をするのが遅くなってしまいます。

ワーキングメモリが高い人は、一度に多くのことが処理できるので、
まな板が大きい状態です。

多くのことを処理するだけの余裕があるので、論理的に考えたり、
たくさんの情報を処理できるようになります。

すでにお気づきかもしれませんが、このワーキングメモリが多い人は、流動性知能が高くなりやすいです。

ですので、一度に複数のことを同時に行うトレーニングをして、ワーキングメモリを
増やすことが流動性知能を高めるために、最も効果的になります。

ワーキングメモリについて、詳しく知りたいという方向けの記事もあるので、
気になった方はのぞいてみてください。

記憶力チャンピオン
大野元郎さんのコメント

根本的な記憶力は年齢による差はほとんどありません!
だからワーキングメモリもテクニックと練習で回復できるんです!

4.流動性知能を鍛える3つの方法

最後に、具体的なトレーニングの仕方についてご紹介していきます。

たくさん方法はあるのですが、今回はその中でもオススメの方法を3つ選びました。

日常生活に取り入れやすいものを選んだので、通勤時間や休み時間などのスキマ時間を活用してみてください。

4.1Nバック課題でトレーニング

有名なトレーニング方法に、Nバック課題と呼ばれているものがあります。

アルファベットがランダムに読み上げられて、3つ前のアルファベットと
同じものが読み上げられたときに、ボタンを押すというものです。

例えば、A、B、C、D、B

というふうに読み上げられたときには、2つ目のBのタイミングでボタンを押すというものです。

「アルファベットの順番を記憶する」と「耳で聞いた情報を処理する」という2つの動作をすることで、
先ほど紹介したワーキングメモリを鍛えることができます。

同時に処理するというトレーニングをすることで、ワーキングメモリが鍛えられるので、
流動性知能も向上していきます。

Nバック課題は、脳トレのアプリなどもあるので、興味のある方は試してみてください。

4.2いろんな人とランチに行く

新しいことに取り組むのが、脳を鍛えるためにはとても大切です。

脳には可塑性と言って、トレーニングをすればどんどん活性化しいくという力があります。

新しいことにチャレンジすると、今まで知らなかった経験をすることができるため、
脳が活性化しやすくなります。

新しいことをすると言っても、普段の生活もあるのでいきなり生活習慣を変えるのは難しいですよね。

そんなときに取り入れて欲しいのが、普段話さない人と話すということです。

普段話さない人と話すと、自分の知らない知識や経験を話してくれるので、
新鮮な経験をすることができます。

また、その人の趣味などに興味を持って新しいことに挑戦するきっかけにもなるかもしれません。

ですが、普段の仕事中に世間話をするというのも難しいかもしれませんので、
ランチに誘ってみてはどうでしょうか。

年齢、性別、性格など、自分とは違った経験をしている人との会話が特に効果的です。

4.3世界一の記憶術「場所法」をマスターする

記憶術というと、学生時代に勉強の時に使った「ゴロ」などを
思い浮かべたのではないでしょうか。

「今更そんなことを勉強する必要がないのでは?」と思うかもしれませんが、
記憶術の中には流動性知能のトレーニングに効果的なものがあります。

ネットの発達で、検索すればなんでもわかるので、記憶をするという作業をあまりしなくなっていますよね。

記憶するという作業によって、普段使わない脳を使うことに繋がるので、
いつも使っていない部分の脳が活性化していきます。

また、「場所法」という記憶術を使いこなすと、数字を1時間に1000桁以上も
覚えることができるようになります。

仕事の業務や人の名前などを覚える時にも役立ちますし、
資格の勉強をする時にも使うことができます。

記憶をする時には、紙やペンなどは必要ありません。

片手にスマホを用意するだけで、記憶術のトレーニングをすることもできます。

流動性知能を鍛えて、仕事や勉強の効率を上げたり、日常生活をより良いものにしたい
という方向けに、「世界一の記憶術」についての記事を用意しています。

スマホだけで簡単にマスターすることができるので、興味のある方は
スキマ時間にぜひ読んでみてください。

記憶力チャンピオン
大野元郎さんのコメント

簡単な事から専門的な事まで記憶力をアップさせる方法は色々あります!
正しい技術を身につければ年齢に関係なく記憶力アップできますよ!

関連記事【場所法】古代ギリシャから天才たちに受け継がれている究極の記憶術とは?

2022.09.08

5.まとめ

今回は、流動性知能についてご紹介いたしました。

普通に生活しているだけでは、年齢とともに脳が衰えていってしまうので、
どんどん物忘れが激しくなったり、新しいことを身につけるのが難しくなってしまいます。

しかし、人間の脳は筋肉のように、鍛えることで能力を上げることが
できるようになります。

脳を鍛えるために有効で、簡単なトレーニング方法も3つ紹介いたしました。

どれでも良いので、毎日少しずつでも脳を鍛える習慣をつければ、
今までよりもパフォーマンス能力は確実に上がっていきます。

もし、3つの中でどれに取り組もうかと悩んでいる方は、
「世界一の記憶術」にチャレンジしてみてください。

必要なのはスマホだけですし、小学生から高齢者の方までマスターすることが実際にできています。

流動性知能を鍛えて、普段の生活の質を上げてみてください。


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COACH
この記事を監修してくれた記憶コーチ

Coach
記憶の学校 代表

大野 元郎プロ

『最も多く記憶したオセロ盤の数』におけるギネス世界記録保持者
2015年:記憶力国際資格”IMM”取得
2016年:記憶力日本選手権優勝
2017年:記憶力世界選手権 18位
“日本一記憶力が良い男”として、TBSやフジテレビ、ラジオ局からの依頼が絶えないメモリーアスリート。
世界記憶力選手権にも出場を果たし、2017年にはギネス世界記録を樹立。

その他にも記憶術を用いて各自の目標を達成し人生を豊かにさせるための講演活動や指導を行っているメモリー教育のトップランナー

TV出演歴
  • フジテレビ『めざましテレビ-キラビト-』出演
  • フジテレビ『10ミニッツ』
  • TBS 『ピラミッド ダービー』出演
  • 日本テレビ『シューイチ』
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