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2020年02月09日

忘れたいのに忘れられない?誰もがやっているエピソード記憶の仕組み

小学生の時にした恥ずかしいエピソードって、不思議と今でも覚えていますよね。

高校生の時に覚えた英単語や数学の公式なんて、全然覚えていないのに、、。

ではこの2つの違いはなんでしょう?

それは「エピソードとして記憶しているか」ということです。

覚えたいことは覚えられないのに、
小さな頃の出来事や昔の思い出は時間が経っても、すぐに思い出すことができますよね。

その一方で、覚えようと勉強した知識は、なんのエピソードにもなっていないので、長期記憶になることはありません。

ではそんな知識を大量に備えた記憶力のいい東大生はどうやって、記憶しているのでしょうか。

実はそんな彼らの天才的な記憶力の秘密こそ、「エピソード記憶」なんです。

覚えにくいことでも、エピソードにして、記憶をしやすくしているんです。

資格を取得して、自分のスキルをあげたい、
勉強をして達成したい目標があるという方から、物忘れに悩んでいる方まで、
スマホ一つでマスターできる記憶術をご紹介します。


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目次

1.誰もが使っているエピソード記憶とは
1.1 エピソード記憶を使うコツ
2.記憶を整理する海馬の働き
3.記憶の種類
4.エピソード記憶をさらに強力な記憶にする「場所法」とは
5.まとめ

1.誰もが使っているエピソード記憶とは

エピソード記憶とは
個人的な体験を通して、覚える記憶のことです。

例えば、
旅行に行った時の場所やその時に何を食べたか、
みんなでスポーツをした場所やその時の結果などがエピソード記憶に当たります。

この「エピソード記憶」は「意味記憶」と合わせて、
20世紀の記憶理論に大きく影響を与えたと言われるカナダの
心理学者E.ダルヴィングによって、記憶理論として発表されています。

それに対して、意味記憶とは
知識として言葉や事実を記憶することです。
英単語や歴史の年号を覚えるなどはまさに意味記憶になります。

人間の多くは小学生までは意味記憶の方が強いと言われ、
大人になるとエピソード記憶の割合の方が強くなると言われています。

小学生の時に「徒然草」を丸暗記しろと言われれば、できたかもしれませんが、
大人になってから、同じことをしようとしても苦労してしまいますよね。。

実はエピソード記憶とはそれぞれの経験によって、
その出来事や人の名前や顔などを覚えてしまうことなので、
無意識に誰もが使っている記憶方法なんです。

そしてエピソード記憶は一度覚えたら、なかなか頭から離れることはありません。

それはなぜなのか、説明していきたいと思います。

1.1 エピソード記憶を使うコツ


なぜエピソード記憶は忘れることが難しいのでしょうか。

その理由は
「エピソード記憶」には「感情」が含まれているからです。

エピソード記憶は一度、頭に残すことができれば、
短期的な記憶ではなく、長期的な記憶として残す事ができます。

「意味記憶」も何度も反復することにより、長期的な記憶として残すことは可能です。

しかし、繰り返しになりますが、その記憶方法は歳を重ねるごとに難しくなっていきます。

それに比べて、エピソード記憶は覚えようとしなくても、覚えてしまうわけですから、
そのコツさせわかれば、意味記憶より効率的に記憶する事ができますよね。

まさに、そのコツこそ、「感情」です。

代表的な感情は喜怒哀楽。

・誕生日プレゼントをもらって、すごく嬉しかった
・学校で友達と意見が合わず、ケンカしてしまった
・買ったばかりのイヤホンを無くしてしまって、哀しかった
・旅行に行って、リフレッシュができて、すごく楽しかった

このような感情は
その時に誰と、どこで、なにをしていたかなどすごく昔のことでも鮮明に覚えているはずです。

このエピソード記憶の仕組みを利用して、
覚えたいことにエピソードにして、感情を付け加えることで、記憶できるようになります。

感情と付け加えるのが難しい時は、
好きな音楽を聴いたり、好きな食べ物を食べたりして、その時に感じた感情を一緒に記憶すると効果的です。

ではそもそもなぜエピソード記憶、感情がある記憶は覚えることができるのでしょうか?

2.記憶を整理する海馬の働き

人に記憶には脳の中にある「海馬」が大きな役割を担っています。

海馬の働き=記憶を整理すること

世の中には膨大な情報が存在するので、日々、人の脳に入ってくる情報も非常に多いです。
その全てを記憶してしまったら、脳はパニックを起こしてしまいます。

そこで海馬がそれらの情報の「必要」「不必要」を判断するんです。

例えば、
「この場所はこれから出勤する会社だから、忘れないようにしよう」
→必要
「テストで覚えた公式はテストが終わったから、もう必要ない」
→不必要
となります。

この海馬が「必要」「不必要」の判断する際に、重要になるのが『感情』なんです。

感情があることにより、
海馬は「お、これは特別な情報だな、必要な情報にしておこう」となる訳です。

記憶力チャンピオン
大野元郎さんのコメント

深い話になるので詳細は省きますが、
記憶力向上には自分の脳を騙す必要があります!
そのためにもまずは脳の仕組みを知っておくのがお勧めです!

3.記憶の種類

記憶には大きく分けると
「感覚記憶」「短期記憶」「長期記憶」の3つがあります。

このうち海馬に「必要」と判断された記憶は「長期記憶」に分類され、
分類された長期記憶はいつでも取り出しができる状態になっている記憶です。

エピソード記憶はこの中の「長期記憶」に分類されます。

関連記事短期記憶から長期記憶にするために、記憶のプロが密かに使うテクニックとは

2020.02.09

4.エピソード記憶をさらに強い記憶にする「場所法」とは

誰もが経験したことがあり、ただでさえ強力なエピソード記憶ですが、
さらにその記憶を忘れづらくする方法があります。

それは
数字1000桁を簡単に記憶してしまうメモリーアスリートの9割以上が使っている「場所法」を使うことです。

メモリーアスリートとはメモリースポーツの競技者のことで、
世界40カ国以上で大会も開催され、その競技者は10万人以上にもなります。

そのいわば記憶のプロたちのほとんどが使うこの場所法は、
ノーベル賞を受賞した研究によって、
「場所」は人間の生存本能に関わる情報であり、最も忘れにくい記憶
として、脳科学的にも証明されているんです。

当記事を監修する記憶の学校講師もこの「場所法」を使って、
ギネス記録を樹立したり、記憶力日本一にもなっています。

この流れで聞くとすごく難しい技術のように感じますが、その仕組みはすごく簡単です。

自分が通っていた小学校や中学校の通学路を思い出してみてください。

・家を出てすぐ文房具屋があって、その横には郵便局、学校のすぐ近くには駄菓子屋があったなー。よく帰り道にあった真っ赤なトイレがある公園で遊んで帰ったっけ。

そんな風に、時間がたった今でも鮮明に思い出すことができますよね。

また自分の家や会社、家の中のトイレやお風呂の場所などもしっかり覚えているはずです。

これはこの記憶がなければ生きていけない=生存本能に関わる情報と海馬が認識しているからです。

この生存本能に関わる情報を記憶する「場所法」と感情を伴う「エピソード記憶」を組み合わせる事ができれば、長期的な記憶として、記憶できる可能性が飛躍的に上がります。

簡単にいえば、「場所法」の中に、感情を加えるということです

いきなりメモリーアスリートのように数字1000桁覚えるとまでは行きませんが、
普段の生活に活かしていく事は今からでもできます。

「場所法」の具体的な方法は、初めて耳にする方でもわかりやすい記事を用意していますので、まずはそこからやってみてください。

ぜひギネス記録もとった世界一の記憶術をマスターしましょう。

記憶力チャンピオン
大野元郎さんのコメント

記憶力アップに年齢は関係ありません!
正しい技術を身につければ年齢に関係なく記憶力アップできます!

関連記事【場所法】古代ギリシャから天才たちに受け継がれている究極の記憶術とは?

2020.02.09

5.まとめ

エピソード記憶、いかがだったでしょうか?

「エピソード記憶」という言葉を初めて聞く方も多かったのではないでしょうか。

一般的によく聞く「記憶」とは様々な種類が存在します。

その様々な記憶の中で、

長期記憶として残る記憶には大きな共通点があります。

それは

「命に関わる情報であること」
「感情が含まれる情報であること」

です。

エピソード記憶と場所法もその一つです。

無意識でも残っていた記憶。

もし意識して、記憶に残すようにできたら、どうですか?

多くの人が目標、夢の実現に近づけることがきっとできるはず。

今から意識するか、しないかは読んでいただいているあなた次第です。

ぜひ明日から、いや今から活用してみてください。


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COACH
この記事を監修してくれた記憶コーチ

Coach
記憶の学校 代表

大野 元郎プロ

『最も多く記憶したオセロ盤の数』におけるギネス世界記録保持者
2015年:記憶力国際資格”IMM”取得
2016年:記憶力日本選手権優勝
2017年:記憶力世界選手権 18位
“日本一記憶力が良い男”として、TBSやフジテレビ、ラジオ局からの依頼が絶えないメモリーアスリート。
世界記憶力選手権にも出場を果たし、2017年にはギネス世界記録を樹立。

その他にも記憶術を用いて各自の目標を達成し人生を豊かにさせるための講演活動や指導を行っているメモリー教育のトップランナー

TV出演歴
  • フジテレビ『めざましテレビ-キラビト-』出演
  • フジテレビ『10ミニッツ』
  • TBS 『ピラミッド ダービー』出演
  • 日本テレビ『シューイチ』
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